髙田郁をはじめ書店員さんなど本に関わる皆さんが選ぶ「一冊」をリレー形式で紹介いたします
- わたしの終わらないぼうけん
- 紀伊國屋書店梅田本店 小泉真規子
あなたの最初の本の記憶はどんな作品ですか?私が覚えている、初めての本との出会いは保育園年少組の時の読み聞かせでした。ン十年以上前の子どもの頃の記憶なんて、今となってはほぼないに等しいのですが、この時だけはなぜだか鮮明に覚えているのです。先生が前にいて、その正面に私含め園児が並んでいて、たぶん私は先生 …続きを読む
- そこに生きる人々を、そして風土を伝える
- 青森放送 夏目浩光
昭和の時代、私が住んでいた町にも、自転車で行ける範囲に、多くの書店があった。部活動で活躍するクラスメイトを尻目に学校から帰る。カギっ子と呼ばれた私の居場所はあちこちの書店だった。お気に入りは、町で一番大きな精文館書店。音楽や映画、自動車やアニメ、思春期の男の子が興味を持つような雑誌まで、自分の知らな …続きを読む
- 孤独とむきあう、自分とむきあう
- KŌHEI
『孤立』は寂しいが『孤独』でいることは決して悪いことではない。 「1人で遊ぶこと」や「孤独でいること」が寂しくないか?と言ってくる人がよくいるが、1人の時間を過ごすことの”ありがたみ”や奥深さを知らないことは、人としての浅さを露呈することだと個人的には思っている。が、特にそれに言及するつもりはない。 …続きを読む
- 自分の本当の気持ちに気づいた一冊
- 楽天ブックスネットワーク株式会社 吉岡慎二
特別な話を書いて欲しいと期待されていないことは分かっているのですが、自分でハードルを上げて思い悩んだ末に一度は別テーマで完成したものの、どうしても違和感を覚え、いっそのこと難しい事は考えずただただ本音を書き綴ろう!と決心しました。 私のこの一冊は、北方謙三「武王の門」です! この一行を書くまでに途方 …続きを読む
- 本を届けるという仕事
- 株式会社トーハン 細井泰蔵
今回ご紹介させていただく本『借りの哲学』(太田出版/ナタリー・サルトゥー・ラジュ)はタイトルの通り哲学書です。少しお堅い印象かもしれませんが、自分の出版業界ではたらく人生を大きく意味づけてくれたと思える一冊です。 私が所属している出版販売会社(取次)は、普段は出版社さんと書店さんをお繋ぎすることが仕 …続きを読む