髙田郁をはじめ書店員さんなど本に関わる皆さんが選ぶ「一冊」をリレー形式で紹介いたします
- 僕たちの未来に乾杯!
- 啓林堂書店 西田大栄
「この一冊」の記念すべき50回目に声かけいただいた時、ちょうどこの本を読み返した直後だった。最初に読んだのは中学生の時・・・。 僕は幼いころから病弱で小学校は休みがち。なかなか友達ができず、いつも一人で本を読んでいた。そんな自分を変えたくて中学受験をして中高一貫校に入学したが、やっぱりなかなか皆 …続きを読む
- 足の裏を感じ、音が聴こえた
- オクショウ 田村恵子
小さな頃から書店の4代目として育った。昔ながらの生業本屋で、店舗の裏に自宅があるタイプの書店だ。自宅の玄関はなく、店内を通り学校へ行き店内を通り帰宅する。休日はシャッターを少し上げて滑り出すように外出し、夜遅くに帰ると周りに気を使いながら重いシャッターをソロリと動かし帰宅。そんな暮らしだったので否が …続きを読む
- 自分は変だと悩んでいた僕が「一人じゃないんだ」と救われた一冊
- ライツ社 高野翔
小学生のころ、ずっと自分のことをどこか変わっていると思っていた。靴ひもは何度やってもうまく結べないし、忘れ物は多いし、周りの多くの子が簡単にできる(ように見えた)ことが自分にはできない。母親は先生との面談の際に「登校後、ランドセルを背負ったまま歩き回っています。学校に着いたらまずランドセルを下ろす …続きを読む
- どんなに仕掛けても売れなかった本
- M(出版社勤務)
「この1冊」の掲載第44回目を4月に更新、奇しくも4が3つという麻雀の役みたいな数字が並んだ。麻雀が大好きな作家を思い出した。 私が紹介する作品は「臆病者」(著者・浜田文人)。 何度か担当書店で仕掛けたが、当時のやり方が上手くなかったためか、あまり売れたという印象はない。いまも埋もれ続けたままだ …続きを読む
- 本があることが当たり前すぎて
- TAKE(元書店員)
“1冊の本と出合うことで、自分の中で何がどう変わったか、どのような影響を受けたかを紹介する”というのが「この1冊」の主旨だそうだ。父親の職業柄、幼いころから常に本が身近にあったのだから、いくらでも書けるだろうと思ったが、これがなかなか難しい。「この1冊」に影響を受けたというよりは、川の流れが徐々に岸 …続きを読む
- 本なんて読んだことがなかった
- 日販テクシード 平木龍大
1冊の本で人生は変わる。そんな本との偶然の出会いがあると私は信じている。 本を読まない子どもだった。読書感想文は、TSUTAYAで映画をレンタルしてなんとか書いた。大学に入学しても変わらず、猫の額ほどのキャンパスでサークル活動という名の遊びに全力だった。 そんな私が本を読むようになったのは、m …続きを読む
